# ストレイライト 世界の果てを超えて

この記事は2020年4月1日よりアイドルマスターシャイニーカラーズで開催されたイベント『WorldEnd:BreakDown』および報酬sSSR『【@ストーリィズ】黛冬優子』内のコミュについての妄言です

# WorldEnd:BreakDown

# ラストピース

2019年4月1日に芹沢あさひが実装されてから、彼女、そしてストレイライトの仲間(ライバル)たちは実に数奇な運命で繋がっていき、その半年後、2019年9月に実装されたファン感謝祭コミュにおいて「ライバル関係」を全面に押し出したユニットとして駆け上がることを打ち出してから更に半年。2020年4月1日、日付が変わると同時に【空と青とアイツ】限定ガシャおよびコミュイベント『WorldEnd:BreakDown』が開始された(完全に15時更新だと思っていたので0時になってログインした瞬間に椅子から転げ落ちることとなった)。

即座に天井を叩き、信じられないような爆死具合に目を背けながら(300回回すまでに【夜夜中ワンダーラスト】だけやたらと被り、合計4枚出た。何故?)【空と青とアイツ】と出会った僕はそのままの勢いでプロデュースを開始。この時点で時刻は深夜2時を回っていたが……それはまあ、今はどうでもよい。そしてその中であさひは僕の期待なんて気にもかけていなかっただろうが、飛び回り、駆け回り、輝きを放ちながら縦横無尽に新たな光を見せてくれた。その感動の今すぐ、一分ほどでもお伝えしたいところではあるのだが、その前にまずは同時実装のイベントの話をせねばならない。芹沢あさひの全ての軌跡を辿るにあたって、このイベントには見逃せない要素が含まれていると感じたためである。

ストレイライトのコミュイベントは『Straylight.run()』以来で、他ユニット以上に時系列を重視した印象の強いファン感謝祭コミュも含めるならばこれで3度目になる。黛冬優子の心情と主義を中心に、手段も目的もバラバラな彼女たちが手を組むことを決めた『Straylight.run()』、芹沢あさひの価値観と原動力に迫り、3人の目的を再定義したファン感謝祭コミュを経て、今回のイベント『WorldEnd:BreakDown』では、和泉愛依について、そしてストレイライトの「手段」についてクローズアップされていくことになった。ストレイライトが駆け抜けてきた一年間、その最後の一場面としてこれが選択されるのは、最早予定調和的ですらあった。

# 決算

イベントの話と言いながら早速イベント外の話で申し訳ないが、【空と青とアイツ】と同時に実装されたsSSR【うち来る~!?】内のコミュにおいて、どうやらストレイライトのメンバーたちは「お忍びが必要なレベル」にはなっているようである。

【うち来る~!?】第1コミュ『いつ空いてる~?』より
ファン感謝祭コミュにて、「芹沢あさひじゃない子」扱いされていたことを思えば個々に人気が出ている状況は非常に喜ばしいものであるといえる。そんな中でストレイライトに新たな仕事が飛び込んでくる。参加アイドル毎に人気投票が行われるバラエティイベント。『WorldEnd:BreakDown』が予告された頃から感じていたが、これは作中でもあさひが言及しているように、『Straylight.run()』での海イベントのリベンジマッチとして位置づけることができる。今のストレイライトが有るのは、あの出来事があったからに他ならず、そしてこのリベンジマッチに打ち勝つことで全員の成長を見せつける。闘志に溢れた彼女たちに、もはや退路は眼中に入っていないようになった。
イベント『WorldEnd:BreakDown』オープニング『New Target』より

こうして、彼女たちの新たな目標が定まる。オープニングタイトルに有るように、「New Target」である。

# 赤と緑

ここで、彼女たちにはもう一つの目標が設定されることになる。「PR勝負によるユニット内での格付け」だ。言い出しっぺは冬優子だが、二名からも反論は出ない。彼女たちにとってユニットとは「一番近いライバル」であることに他ならなかったからだろう。そして、この時点でこのイベントはリベンジマッチというよりも、彼女たちの個人戦の様相を呈し始める。そして、その個人戦の中で彼女たちは自らの軌跡を振り返っていくことになる。

冬優子は今回の投票合戦を「自分のフィールド」と称した。彼我の戦力差をきちんと分析できているのと同時に、彼女はただの思いつきではなく、確信犯的に勝ちを収めようとしていることが伺える。そしてあさひの事を「踏み台にするための高い壁」と例えている。冬優子にとって、トップアイドルの立場は誰かと分かち合えるものではなく、目下のところ最大の障害となるあさひを強く意識し、常に勝敗を意識していることがよく分かる(【ノー墨・勝者フェイス】において、実際に得意分野であさひに勝利した冬優子の姿が拝めるが、実に楽しそうである。まあ持ってないので又聞きなんですが)。一方で、同じくスマホのカメラの扱いには手慣れているであろう愛依についても、冬優子は勝ちを疑わない。彼女の抱えるあがり症とそれによるキャラ付けのハンディも考慮してのことだろうが、同じシーンで冬優子が愛依のことについて見せる感情は、ライバルへのそれではなく、自分にない生き方をする相手への興味と戸惑いであった。続けて、その感情もまた「踏み台」になるのだと、そんな笑みを見せた。

あさひはこの投票合戦を「楽しそう」と言った。もともと、彼女にとって個人プレーは障害にならない。個人個人の「キラキラ」を大事にするあさひにとって、その輝きを認め合うストレイライト内で競い合うことが出来るとなれば、題材に関係なく願ったり叶ったりであろう。

イベント『WorldEnd:BreakDown』第2話『Break』より

第2話で、ファン感謝祭コミュから引き続き、多忙を極め社内で睡眠を取るあさひを見ることが出来る。ここでの台詞を見る限り毎回一人だけで車に乗っているということもなくなり、またその際は愛依に起こしてもらっているようだ。その際にあさひの口から他2名へのコメントが聞ける。冬優子からは主に小言を(更に、それは非公開情報であるべきとの判断を下している。冬優子のスタンスを肯定するようになったことが明確に伺える)、愛依からも「いっぱい怒られた」と、回想している。そして、それを「嫌じゃない」としている。あさひに追いつけ追い越せとする二人から追われる立場であったとしても、ストレイライトという集まりは自身が高みの上り詰めるために欠かせないものになっていることが伺える。

イベント『WorldEnd:BreakDown』第2話『Break』より

また、この際にあさひは周囲からの自分への評価に対してある程度自覚的である部分を見せており、その上で自身の意志を優先して行動することを突き通していることがわかる。そして、愛依はこれを全て受け止めた上で導いてみせた。それはあさひにとってあまり無い体験だったようで、珍しく言葉に詰まっていた。冬優子の回想と併せて、3人が3人とも良質な相互作用を与えあっていることが明確に示されている。その一方で、あさひもまた冬優子と比べると自分との戦いという面を重視していそうではあるが、トップアイドルは全員で辿り着くものではなく、自らを磨き、競い、高めきったその先にあるものであり、結果的に最後は一人になると捉えている節が有る。両者ともにユニットメンバーについては「ライバル」の定義を重く置いていることになる。

#

ユニット内カラーとして赤を持つあさひと緑の冬優子。補色の関係にある両者の主義主張の二律背反を基本の対立軸とするストレイライトにおいて、その中間色である紫を纏う愛依はこれまで、まさに中和剤としてユニットを繋ぎ止める役割を果たしていた。あさひと冬優子が相当な我の強さを持つことは言うに及ばないが、実のところ愛依もまた非常に強烈な個性を有している。

それが「他者への許容量の広さ」である。この一点において、あさひと冬優子は(狭さの理由は違うが)同じ領域におり、二人との対立軸を得た愛依がストレイライトの一員として、紫というカラーを背負う理由に直結している。そして、今回のイベントの重要なファクターとなる。

イベント『WorldEnd:BreakDown』第1話『Winner?』より
『WorldEnd:BreakDown』内の時系列において、ストレイライトメンバーへの外部評価は愛依が若干劣っているように描写されている。そのような背景もあってか、愛依は二人に勝ちたい気持ちそのものは本物だが、蹴落としたり、抜き去るためではない。一緒にいるために、二人の隣に立つ価値があることを証明するためという意図が強く感じられる。それは勝つ気がない、ということではない。それは第4話『Heat Up』からも分かる。つまり、たとえ勝ったとしてもそれは決着ではなく、その後も続いていく流れの一つに過ぎないと考えているのではないか。

和泉愛依という人間は繋がりを取りこぼそうとしない。個別カード内でのコミュ内容から、様々な人間に囲まれてきたことが示唆されているが、現在に至ってもその関係を崩しておらず、実家は大家族(大、と表現していいのかは知らないが少なくとも弟妹はいるようである)、学校には友達がいて、そしてストレイライトに新たな仲間がいる。彼女の非常に高い他者肯定力はこの豊富な人間関係によって育まれた代物であり、何より愛依は基本的に相手を否定しない。『Straylight.run()』があさひと冬優子の相互否定から始まったことを思えば、ストレイライト内においては愛依こそが最も屈折した存在と言えるかもしれない。もしかするとその先ののことについて考えが及んでいないだけかもしれないが、きっと愛依は例えトップを走ったとしても何も切り捨てようとしないだろう。この愛依だけが持つ観点が、ラストピースへの鍵となる。

# 三子教訓

ストレイライトのメンバーに共通する事項として、まず芯の強さが挙げられる。当たりの強いあさひ、冬優子は見たまんまではあるが、愛依はその点においても負けず劣らず、相手を否定しないがゆえに、強めの言葉が相手から出てきたとしても決してブレない。対話の本質を見失わず、伝えたいことは伝えるし、相手に強要しない。これだけの高い対話能力を持つ一方で、自身の抱えるあがり症を始めとした欠点には非常にネガティブで、フォローを受け入れない自己評価の低さも併せ持つ。

イベント『WorldEnd:BreakDown』第3話『Appeal』より

「だよね~」「ウケる」などと一見無責任な言動で場を受け流しつつ、その実対話の継続に適切な手段を用いることが出来るにも関わらず、自分の欠点に対しては非常に頑なである。あさひと冬優子もそれぞれ自分の持つ欠点について自覚的(あるいは自虐的)であり、全体的な癖の強さに反して意外なほど脆い3人が集まると、あることが起きる。優勢な時に敵方を侮りがちなのである。

そして第5話『Loser ?』において事態は急転する。中間発表で1位を取っていたはずのストレイライトはライバルユニットの足並みを揃えた戦術の前に足を掬われる。お互いがお互いを強く意識し、競い合い高め合うことがトップアイドルへの一本道。そう確信していたはずが、その実裏を返せば慢心でもあったことがここで明らかになる。ここで、敗北が決定的になった瞬間の反応。こここそが彼女らが何にこだわっていたのかが強く現れる。最早身内での格付けが目的になり、結果をドライに受け止めるあさひと冬優子。そこに愛依が待ったをかける。イベントコミュおよびファン感謝祭コミュを通して愛依がこの2名に対して明確に異議を唱えるのはここが初めてのこととなる。そう、「これはストレイライトの戦いだ」と。

# クローザー

ファン感謝祭編共通コミュ『感謝祭本番前(ユニット)』より

ファン感謝祭本番直前、彼女たちは「わたしたちは」誰にも負けない、と言った。さて、誰にも負けない「わたしたち」が指しているのは一体なんだろうか? その答えは他の誰でもない、ストレイライトが知っている。

既に身内勝負へと関心が移っていたふたりをよそに、SNSへの写真投稿、それも自分以外のメンバーの写真を投稿を続ける愛依。「努力営業は嫌」という冬優子を見ても「それでも冬優子ちゃんの頑張ってる姿を見て欲しい」と、愛依の持つ他者へのポジティブな感情をどんどんSNSへ投稿していく。

イベント『WorldEnd:BreakDown』第6話『Center』より

目的を同じくする運命共同体でありながら、それをライバルの集まりだと定義するゆえに「ストレイライト」としての評価そのものには関心が薄かったあさひと冬優子に「一緒に勝ちたい」と説く愛依。ここでようやく、「ユニット勝負」という主目的が回帰する。

そして、愛依の行動には一つ抜けていることがあった。またしても自分を主張していなかったのである。「他者への許容量の広さ」は、そのまま「自己主張の弱さ」にもつながっている。ここで、ストレイライトは初めて他者との対立軸を超える。ユニットで勝ちたいから、愛依をセンターにして写真を撮る。愛依の利他的な性質に対して、否定するだけでも、肯定するだけでもなく、無理矢理にでも引っ張り出して前に出す。これまで衝突を繰り返しながら、それによって研鑽を続けてきた3人が相手の手を取った。愛依の持つ仲間意識がストレイライトを新たな領域へ押し上げたのであった。

二人の手によって、この一瞬愛依はセンターという立場に収まった。ストレイライトの必要不可欠なメンバーとして、堂々と三番目のセンターとしてついに名乗りを上げたのだ。

イベント『WorldEnd:BreakDown』エンディング「『Rival』」より

エンディングでは、あさひ一人の檄であったファン感謝祭のときと異なり、同じ表明が3人それぞれから成されている。最悪なスタートから始まった彼女たちの一年(作中時間は知らん)は、冬優子いわく最後には潰し合うらしいが、ユニットとして、「外野」をやっつけるために纏まることに落ち着いた。

迸る迷光は強烈なイメージを叩きつけながらもそのひとつの色に満足せず、重なり合い新たな色となり、更に鮮烈に現実を照らし出すことを約束してくれた。そして、この一つの区切りを締めるのは愛依だった。

イベント『WorldEnd:BreakDown』エンディング「『Rival』」より

「友達」、言葉にしてしまえばたったそれだけのことを口に出すのにここまで来た彼女たちが、これからどのように加速していくのか、そしてたどり着いた先で「ライバル」に向かい合うことになった時にどんな答えを出すのか。ストレイライトというユニットが世界の果てを超えるまで、目を話すことは許されない。

# @ストーリィズ

# 再登板

かくして、冬優子から始まったストレイライトの一年間のイベントは幕を閉じたが、ちょっとだけ続きがある。イベント報酬カードである【@ストーリィズ】のコミュが残っている。そしてこのカードは冬優子の名が冠されている。冬優子に始まり、冬優子に終わる。そんな一年だったとも言える。

# @芹沢あさひ

芹沢あさひ2周目pSSRとなる【空と青とアイツ】ではあさひが撮影した空の写真がキーアイテムの一つとして登場するのであるが、このコミュはあさひと写真の話である。

【@ストーリィズ】第1コミュ『@芹沢あさひ』より

あさひの特徴的な口調はあくまで口語に付与される敬語の一つであり、文面では至って標準的な話法を使っていることが分かる。ただし、ボイスではしっかりと「~っす」と発話しており、細かい作りがニクい。

コミュ内の発言を見る限りでは、あさひがSNSアカウントを開設したのは今回の投票数勝負に合わせてのことであると思われる。また、勝負が終わった後も新しく自撮りを撮ろうとしていることから、他ふたりのスタイルを一部取り入れようとしているように見える。これもまた、ユニットとしてのあさひの新しい一面であろう。

このコミュにおいて、あさひがいかに物事を理解し、実践してから体得するかの過程が描かれている。おそらく、多分に感覚派であるあさひは自撮りのためのインカメラの扱いに手慣れていなかった。そこでまず与えられたのが、他者の手を借りた実践である。すると、(アイドル的には色々と改善点があるらしいが)自撮りの技術を身につける。そして即座に「ばっちり」と言い、「みんなで自撮り」というワンステップ上の行為を仄めかされればすかさず「やりたい」と手を挙げる。この物覚えの良さと、物怖じしないチャレンジ精神が芹沢あさひのたまらない魅力の一つである。

更に喜ぶべきはこの実践指導はストレイライトのユニットメンバーによって行われた点である。「友達」の存在は、芹沢あさひに確実にかつてない体験とさらなる飛躍を与えてくれるだろう。

【@ストーリィズ】第1コミュ『@芹沢あさひ』より

自撮りが出来たことで「ありがとっす!」と礼を伝えられたふたりの表情はもはや神々しいと言っていい。決して刺々しいだけでない、柔らかな空気が三人の間に生まれつつある。

# @和泉愛依

愛依の投稿は、相変わらず(アイドルであるにも関わらず)自撮りが少ないことが話題に挙げられる。友達となら普通にするが決め顔が苦手、ということである。思い出アピール演出中なんかはバッチリ決まった顔をしていると思うが、それはそれである。

また、この会話中で、愛依が珍しく僻みを表に出す場面が有り、冬優子の地雷を踏んだと思わしき描写がされている。

【@ストーリィズ】第2コミュ『@和泉愛依』より

愛依は以前にsRコミュでも冬優子の地雷を踏みかけているが、冬優子が口に出すほど派手に踏んだのは初めてのことである。一触即発にならなかっただけ積み重ねた交友関係があるとも言える。自己評価の低さは思わぬところへ地雷を生み出す。

更には、三人一緒なら気楽に撮れてしまう愛依に対して、冬優子は正面切った挑発を愛依に見せる。こちらもまた初めてのことであり、あさひが「友達」の恩恵を受けたのとは別に、愛依は「ライバル」の恩恵を受けたことになる。そして、その檄を受け取った愛依が自撮りを決める。友達になっても、ストレイライトは変わらない。最強のライバルで、最強のユニットなのだ。

# @黛冬優子

『@和泉愛依』から引き続き、冬優子の自撮りスキルの高さに触れられつつ話題が展開され、いつものようにキャラを作った営業用ショットの撮影から話が始まる。

【@ストーリィズ】第3コミュ『@黛冬優子』より

冬優子の節であさひに触れて申し訳ないんですけど、僕あさひのこの決めポーズ大好きなんですよね、あさひの線の細さがないとこのポーズ取ってきれいな形にならないと思いますよ本当に。しかも表情がいつもと違う。突然出てくるからびっくりしたよ本当に。

それは置いといて、こののち、以前の回想が入ってから「たまには、いっか」とふたりの楽屋裏の姿を撮影する冬優子。何が「たまには」なのだろうか。単純に冬優子は自分が写っていない写真を投稿することがほとんど無かったということだろうか。それとも、以前に練習中の写真を投稿されたことの意趣返しだろうか。そのまま、「ふたりとも、いっつもキラキラだよ!」という言葉と共に写真が投稿される。

【@ストーリィズ】第3コミュ『@黛冬優子』より

もっとも、この後に「なーんてね」と続くのだが。それでも、「表の顔」を強く意識する冬優子が、他のユニットメンバーのものとはいえ「素」を表に出す判断をしたことは特筆に値する。自分だけでなく、他者にも「アイドル」であることを要求し続けてきた彼女が、「ユニット」という身内に対して少し譲歩を見せる。この変化をもって、『Straylight.run()』から始まった一連の流れへの回答となる。

# 裏面

ところで、【@ストーリィズ】について触れるのならば『Straylight.run()』報酬カード【なるんじゃん?】についても触れるべきではないだろうか。

【なるんじゃん?】は、『Straylight.run()』本編においてやや本筋から外れていた愛依の描写を保管するためのカードという趣が強いと思っていたが、実のところ、『WorldEnd:BreakDown』への展開を示唆する内容が含まれていた。

【なるんじゃん?】第3コミュ『シー』より
愛依は、この時点でも「ユニット」であることの意味をなんとなく理解しているような発言をしていた。つまり、今回のイベントで見せた理念そのものは付け焼き刃ではなく、ずっと持っていて、あさひと冬優子の諍いを眺めたりユニットとしての切磋琢磨の空気感が醸造されていくなかで、その言葉が本当に必要となるあの瞬間までずっと見せなかった、もしくは言えなかったものがようやく表に出てきたのである。

冬優子にはじまり冬優子に終わったストレイライトの一年間だが、その裏には必ず愛依やあさひが居て、三人が居たからこそ、あの魅力的な輝きがあったことを絶対に忘れないように、そして願わくば新たな光が見られることを願って。

# おわり

4月1日イベント「SecretRose」で良い所の学校に通う芹沢あさひが登場したの運命的だと思いませんか? というかイノセントセーラーめちゃくちゃ可愛いですよね。


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